- Q宗教・宗派によってお墓も違ってくるところがありますか?
- A
宗教・宗派でデザインが制限されることはありません。希望に合わせて自由に造ることが出来ます。最近は公園墓地の増加に伴い、洋型と呼ばれる横型の墓石が増えています。キリスト教や無宗教の場合は和型よりも洋型を選ばれるケースが多くみられます。また最近では故人の想いをかたちにしたデザイン墓、墓石自体を変わったかたちにしたり、墓石に絵を彫刻したりする方もたくさんいらっしゃいます。お墓は故人や家族の想いをかたちにするもの…寺院墓地・公園墓地それぞれ各霊園である程度の決まりはありますが形が宗派によって制限されることはありません。
但し仏教の場合、墓石に刻む文字は宗派によって違います。 天台宗や真言宗などは梵字で阿弥陀如来を表す「キリーク」か、密教の大日如来を表す「ア」の一文字を入れることが多くみられます。浄土宗のお墓には、天台宗で触れたで阿弥陀如来を表す「キリーク」の文字を入れたり、また戒名(法名)や「○○家の墓」など以外に 「南無阿弥陀仏」「倶会一処」を刻字したりします。
浄土真宗のお墓の特徴は、浄土宗とほぼ同じですが、習慣としてはお墓に限らず他の宗派と多くの違いがあります。ざっと次のようなものです。- お墓参りのときに卒塔婆供養をしない
- 戒名がない
- 仏壇に位牌をおかず法名軸をかける
- 水子地蔵を建てない
- 梵字を使わない
- 供養や○回忌という言い方はしない(法要・○回会と言う)
臨済宗・曹洞宗などの禅宗は墓石の上部に「円相」という丸い円を入れます。 これは、「完全な悟りの境地」を表したもので、悟りを開いた人、成仏することを意味しています。
日蓮宗のお墓の特徴は、宝塔や五輪塔ですが、必ずしもそればかりとは限らず、社会的地位の高い人に好まれたようです。 五輪塔に「妙法蓮華経」の五文字を入れた墓もよくあります。
- Qお墓の価格は何で決まるのですか?
- A
石の種類、サイズ、デザインや加工の仕方で決まります。石は天然の物で、生産調整ができません。生産量が少なく需要が多ければ稀少価値としてプレミアがつき高くなり、逆に生産量の多い石は比較的安価になります。ですから石質が悪いから安い、良いから高い、とはいちがいには言えません。加工面では、石は重くて硬いものですから、四角に切るのと丸くするのとでもコストは違います。高価なお墓をつくれば良いというものでもありません。ご予算に応じて建てられたら良いと思います。
- Qひとりだけ違う宗教や宗派の場合はどうしたらいいでしょうか?
- A
先祖代々のお墓が菩提寺の墓地や霊園にある場合は、違う宗教や宗派の人は入れないことがよくあります。新しくお墓を建てた場合でも寺院墓地の場合は難しいものです。一方、公営や民営の霊園・墓地では、宗教・宗派不問のところならば、新しくお墓をつくることは問題ありません。但し先祖代々のお墓に納骨することは、その人の宗教、宗派が違う以上難しいと考えた方が良いでしょう。
宗教や宗派が違う場合は、その人が単独でお墓をつくることが、一番シンプルな解決方法です。しかしそうなると費用の面はもちろんのこと、感情的な面もありますので生存中からきちんと話し合っておくことが必要です。亡くなったあとで、宗教や宗派が家族と違うことが発覚すると後々大変です。 分骨して、ひとつは故人の信仰する宗教の合同墓地に納骨し、ほかのひとつを家族のお墓に納骨するという方法もあります。どんな方法で納めるのがよいか、生前から話し合って決めておきましょう。
- Q子供がいないと無縁仏になる以外にありませんか?
- A
継承者のいないお墓は、無縁墓地として処分され、遺骨は無縁塚に合祀されます。公営や民営の霊園では「使用名義人の死亡後○年を経過しても祭祀を継承する者がない時には、使用許可を取り消す」と規定されています。また、長年にわたり墓参されていない場合、霊園側では縁故者に照会し、使用の意思がないとみなされると無縁墓として処分されます。納骨堂を完備していれば、遺骨を納骨堂に安置し、無縁仏として供養してくれます。また、生前に規定の供養料を納めると、子孫にかわって永代供養をしてくれますが、文字通り永代の場合と、20年、50年など期限付の場合があります。
- Q永代使用権とはなんですか?
- A
墓所の購入は、住宅の購入と違い、土地の所有権を買うのではなく、その土地を墓地として使用する権利を買うことを意味しています。その権利を永代使用権といい、それに掛かる費用を永代使用料といいます。したがって、墓所を購入した場合、その土地をお墓として使用する権利を得たことになりますが、所有権を得たわけではないため、土地を他人に貸したり、売却したりすることはできません。この権利は期限がなく代々に渡って遺族が継承することとなります。
- Q夫が仏教、妻がキリスト教の場合のお墓はどうしたらよいのでしょうか?
- A
- 宗教が違っても受け入れてもらえる公益霊園を選ぶ。
- 墓石には経文など宗教的な文字は入れず、墓碑銘は相談して決める。
- 墓誌に戒名、洗礼名、生年、没年を刻む。
- できればオリジナルな発想を生かした墓にする
※ 夫に先祖伝来の墓がある場合も新規に墓地を持つのが無難でしょう。
- Q一人娘が嫁いでしまったが墓を継承することはできますか?
- A
姓が違っても墓を継承することはできます。民法によれば「墓を所有していて亡くなった人が指定した人が墓を承継する」とあります。墓は相続財産ですから名義変更の手続きをしなければなりません。十分話し合っておきましょう。
- Q永代供養を申し込んだら法要はしなくてもよいですか?
- A
永代供養は法要をいとなむべき施主がいない、施主が遠方にいるといった場合に菩提寺が永久的に故人を供養してくれるという取り決めです。大体、三回忌か七回忌あたりで申し込むことが多いようです。しかし、永代供養を申し込んだら法要をいとまなくてもいいという訳ではなく。施主がいる間は、僧侶を読んで読経してもらい、法要をいとなむのが常識です。
- Qペットの供養について教えてください。
- A
住宅事情によってペットの遺体を埋めたりするこたができない場合にペット専門の霊園や寺を利用するといいでしょう。動物霊園の対象は犬や猫だけでなく、小鳥、うさぎ、ハムスターなどあらゆるものですが、それゆえ、料金も大きさによって違ってきます。
又、納骨堂の利用、霊園の立地条件によって違ってきます。お彼岸になどに合同供養をしたり、個別供養を受け付けてくれるところもありますので、パンフレットを取り寄せたり、電話で聞いてから依頼しましょう。
- Q新しいお墓はどんなものがあるでしょうか?
- A
家墓が主流でそれを代々承継してきたものですが、現代ではお墓に対する考え方も変わり、色んなタイプのものがあります。核家族化、少子化、シングル化、離婚・再婚の増加などで跡継ぎがいないというのが大きな原因の一つです。
最近は和型だけでなく、横型、洋型、宗教にこだわらない自由な発想のデザイン墓も増えています。お墓に彫る文字も制限はないのでそれぞれの墓地の規則にのっとって、自分らしいメッセージを刻むこともできます。
- Qお骨は葬式後、いつお墓に納めたら良いでしょうか?
- A
百カ日のおつとめをして、その後、お寺さまにご同道願ってご納骨されるのが一般的です。地方による習慣もありますから、あなたのお家の菩提寺のご住職とご相談くだされば結構です。
- Qお墓ができるまで、お骨をどのように安置すればよいでしょうか?
- A
もちろんご自宅のお仏壇に安置しても結構です。また、お寺さんや霊園にある納骨堂に安置してもらうこともできますが、それぞれに期間の定めがあります。詳しいことは、貴家菩提寺にお問い合わせください。
- Q生前に自分の石碑を建ててもよいのでしょうか?
- A
それは寿陵墓といって、奉建したほうが落ち着いて暮らせるので、幸いが訪れるといわれています。寿陵墓を最初に建てられたのは、聖徳太子さまです。以来、その例は現在にいたるまで数多くみられます。
- Qお墓の建立者は、連名にしてもよいのでしょうか?
- A
自分たちを育み、今の幸せを願ってくれているご先祖に孝行するお墓の建立に協同であたるのですから、みなさんのお名前を刻むのになんら差し支えありません。
- Q仏石に刻む文字の書体は決まっていますか?
- A
決まりはありません。ご自身がよいとお考えになる書体になされば結構です。自筆の文字でも、原稿をお書きになればできます。基本的には、楷書、行書、草書などが使われています。石に彫る場合、彫り方をよくこころえている専門の書家に依頼されると、いろいろな点でより良いと思われます。
- Qなぜ仏壇を置くのですか?
- A
仏壇とは仏様を安置するための壇で、本来はお寺のお堂にある須弥壇(しゅみだん)のことなのですが、現在では一般の家庭に設けられている箱型の厨子をさします。
お寺の仏壇を「須弥壇」とよぶのは、仏教の世界観から由来しています。 我々の住むこの世界の中心に須弥山(しゅみせん)という高い山があり、そのまわりに八重の海がめぐらされ、一番外側の海に東・西・南・北の四つの島が浮かんでいて、その一番南の島である閻浮堤洲が我々の住んでいる場所だということです。この世界の中心であり神聖な場所だというので、仏様のおられる場所を須弥山になぞらえて「須弥壇」と呼んでいるのです。
お寺ではなく一般の人々の間に仏壇が置かれるようになった古い記録としては『日本書記』に天武天皇十四年(685年)に「諸国に家ごとに仏舎をつくりて、すなわち仏像および経を置いて礼拝せよ」と詔せられたことが記されています。
しかしこの「家」というのは、三位以上の位のある者か地方の豪族をさしていて、一般庶民ということではありません。
七色に光る玉虫の羽を埋め込んでつくったという、有名な法隆寺の「玉虫の厨子」や、光明皇后の母である橘夫人の厨子など、個人の念持仏を安置して礼拝していた古い仏壇が今日まで伝えられていますが、奈良から平安時代にかけては守護仏信仰と祖霊信仰、さらに密教の加持祈祷が盛んになってくるにつれて、有力な貴族や豪族の間には持仏堂や仏間を建立することが流行しました。平泉の中尊寺の金色堂や宇治平等院の鳳凰堂などは藤原氏の持仏堂で、もっとも豪華なものです。
一般庶民が各家に仏壇をもつようになったのは、江戸時代になってからです。
江戸幕府の切支丹禁制政策による檀家制度・仏壇改めによって、各家に仏壇が設けられることになったわけです。そしてその基盤には一家一門という考えによる祖霊信仰がありました。
現在の一般の家庭にある仏壇には、必ずといってよいほど御先祖のお位牌が祀られており、仏壇といえば亡くなった人を祀るところというふうに考えている人もあるほどです。
しかしそれは間違いで、「位牌壇」といわずに「仏壇」とよぶように、本来は仏様をお祀りし、仏様にお供え物などをお供えするための壇なのです。仏壇の中にいらっしゃるご本尊のわきにお位牌を置くのは、仏様のお傍で仏様に守っていただくためです。
- Q仏壇の向きはどの方角がいいのですか?
- A
お仏壇は大切で神聖な場所ですから、できれば人の出入りが激しくないところで、なおかつ家の中心となるようなところに安置するのが理想的です。
お仏壇の向きについても住宅事情がありますので、必ずこの方角でなければいけないということはできませんが、できるなら南向きあるいは西向きがよいと思います。南向きというのは中国からの伝統で、皇帝は北を背にして政事を行うという風習に由来するもので、宮殿やお堂など南に向いて建てられている例が多いのはこれにしたがっているからなのです。(中国では、天の中心は北斗七星のある北の方であるという考え方があります。
国を治める天子は「天の子」ですから天の中心である北を背にして南に向いて政事を行うのです。)
釈尊が霊鷲山で法華経をお説きになられたとき、宝塔があらわれてきて、その宝塔の中の多宝如来が「いま釈迦牟尼世尊が説かれていることは真実である」と証明され、多宝如来が自ら座っていた座をあけて釈迦牟尼世尊を招じて共に座られました。この二仏が座しておられる姿をうつしたのが、日蓮宗のご本尊の一つの型である「一塔両尊」像です。
ここに証明のために湧出した多宝如来は、東方宝浄世界の教主で、釈迦牟尼如来が娑婆世界の霊山で法華経をお説きになっておられることを知って、真実の証明のために娑婆世界の霊鷲山のところに湧出したわけですから、この宝塔は東方に湧出したということになり、釈迦・多宝如来は東方を背にして西を向いて座しておられるわけです。
このことから、お仏壇は「多宝仏の宝塔の内」と同じですから、私たちもご本尊を拝するとき、お仏壇の向きは東を背にして西向きというのが望ましいということになります。
一般的には南向きか東向きということを耳にされると思いますが、これは浄土宗や浄土真宗など、浄土教系の宗旨の説明です。浄土教は、西方十万億国土のかなたにある極楽浄土の教主阿弥陀如来を本尊とし、称名念仏を唱えることによって西方極楽浄土に往って生まれることを願うわけですから、西方に向かって拝むのが自然の感情です。 大阪四天王寺の西門は、昔から西方極楽浄土の東門に通じるということで、彼岸会のときにはこの西門のかなたに沈む夕日を拝む群衆で埋まったといわれていました。
仏壇のご本尊を通して西方極楽浄土の阿弥陀如来を拝むということから、特に浄土系の宗旨では仏壇は西を背にした東向きがよいといわれるようになりました。
一般的にこう言われているからというのではなく、教義に基づいてみていくとよいと思います。
- Q結婚して姓がかわると、お墓を相続できないのでしょうか?
- A
霊園の規定によりますが、一般に戸籍上六親等内の血族か三親等内の姻族であれば、相続を認めています。ただ、二つのお墓の祭祀を行うのは経済的にも負担が大きいことから、最近は一つの石に両家の名を並べたり「和」「憩」などと彫り、一緒に祀る形も増えています。
- Q子供がいないと無縁仏になる以外にありませんか?
- A
継承者のいないお墓は、無縁墓地として処分され、遺骨は無縁塚に合祀されます。公営や民営の霊園では「使用名義人の死亡後○年を経過しても祭祀を継承する者がない時には、使用許可を取り消す」と規定されています。また、長年にわたり墓参されていない場合、霊園側では縁故者に照会し、使用の意思がないとみなされると無縁墓として処分されます。納骨堂が完備していれば、遺骨を納骨堂に安置し、無縁仏として供養してくれます。また、生前に規定の供養料を納めると、子孫にかわって永代供養をしてくれますが、文字通り永代の場合と、20年、50年など期限付の場合があります。比叡山延暦寺には、霊園の一部に永代供養の久遠墓地があり、比叡山が続く限り永代供養を約束しています。
- Qお墓の形・色・状態が元で、子孫の運命が左右される?
- A
「お墓の色が黒いと子孫に悪人が多くでやすい。」「赤い石でお墓を造ると、火難にあったり恋愛に苦しむ」と以前何かの本で拝見したことがあります。黒=悪、赤=火とは、ものすごくストレートな表現だと思います。物事には原因と結果がありますが、墓石を黒くされたので「亡き親」が怒って「子供」を苦しめるのでしょうか。それとも赤い墓石にしたので「亡き祖父」が「孫」をひどい目に合わせようと、企てるのでしょうか。この場合の原因と結果にはかなり無理があるようです。あなたの先祖は災いを起こす場合があるので、封じ込めるのに適したお墓づくりという概念にも思われます。かなり発想が短絡的な本でしたが、この本には「お墓を石で造ると、あまりの重さに先祖が苦しみ、たたる」とは書かれていませんでした。
もちろん、信じる気持ちや信仰は誰も邪魔できませんので、その方が言われた通りにお墓をつくったので「もーこれで大丈夫」という気持ちになれれば、それは尊いことだと思います。
「こうしてあげたら、おじいちゃんも喜ぶに違いない」「ここにお墓を建てれば、沢山お参りしてあげられるから、きっとおばあちゃんも喜ぶだろう」このような気持ちが亡き方への供養の原点です。この部分が、不明瞭な場合には、「自分自身が子供達に、希望すること」を考えてみてください。自身が嫌な場所や、されたくない行いは亡き方もきっと嫌でしょう。
お墓づくりの基本は亡き方への感謝の気持ちになります。人により気持ちの表現方法は異なりますので、明確な正しい建て方はございません。
- Q納骨する場合には埋(火)葬許可証が必要ですが、それを紛失したときはどうしますか?
- A
火葬した遺骨を自分の家に置いたまま許可証を紛失した場合には、それが交付されてから5年未満であれば、火葬した火葬場で「火葬証明書」を発行してもらいます。そしてそれを死亡届を出した市町村役場に提出すると、埋(火)葬許可証を再発行してくれます。
火葬場に資料がなくて火葬証明書がとれない場合は、死亡した人の除籍抄本と認め印を持参して、市町村役場に提出すれば、役所が調査してから、再発行してくれます。
なお、この場合、埋(火)葬許可証の紛失事情書というものを提出しなければなりません。
法律には「墓地又は納骨堂の管理者は、埋葬許可証、火葬許可証文は改葬許可証を受埋した日から、5年間これを保存しなければならない」と規定されています。
- Q墓石は購入後、何年位持つのでしょうか?
- A
外部から衝撃を与えることがなければ半永久的に持つと思います。
お墓をコケの繁殖から防ぎ、花粉や鳥のフンなどの汚れが簡単に取れ、掃除がしやすいように、当社では墓石コーティングをご紹介しております。
- Q娘が結婚して姓が変わってもお墓を継承できるの?
- A
姓が変わってもお墓は継承できます。法律的には、お墓の承継者は、それまで所有していた被相続人の指定や慣習などによって決まるため、結婚して姓が変わっても承継することは可能です。
- Qカロートに雨水が入ることはありませんか?
- A
以前はカロートと拝石の接合部分の隙間から雨水が浸入してしまうことがありましたが、最近では隙間をシリコンなどでふさいでいるため、雨水が入りにくくなっています。また、水が抜けるように作られたカロートもあります。
- Qお墓を決める際に重要なことはありますか?
- A
お墓を決める際に一番重要なのは交通の便です。遠方にお墓を求めた方々から「遠くて月命日のお参りができない。」「親戚が法要に参加してくれない。」「若いころに遠方の霊園を買ったが、年をとってからは行くのが大変で失敗した。」という意見を伺います。
理想を言えば、自宅から徒歩圏にお求めになるのが一番ですが、ご無理でしたら最寄り駅から徒歩圏がよろしいでしょう。やはり、仏様を大切に供養するには、出来るだけ近くて便利のよい所が一番です。
- Q安心してお墓を決める為には何を見れば良いのでしょうか?
- A
墓地には寺院墓地、霊園墓地いずれにも墓地管理者がいます。寺院墓地はそのお寺のご住職が管理者になります。霊園(一般)の場合は建前はご住職でも業者が実権を握っていて、権利が売買されるなど、墓地使用者が置き去りにされる場合もあります。
しっかりした管理者がいるかどうか、確認することが大切です。
- Qお墓の引越しは出来るのでしょうか?
- A
お墓の引越しを改葬といいます。現在は東京にお住まいでもご先祖のお墓は未だ故郷にある、という方は多いでしょう。ご先祖のお墓のお守りやご供養を考え、自宅近くに移したいという方も少なくありません。
改葬の際は、お魂抜きの法要を営み、墓地管理者から改葬の許可をもらい、役所に手続きをします。その後、新しいお墓に入魂式を行い、お遺骨を埋葬します。
- Qお墓を建てる時に良い向きはあるのでしょうか?
- A
お墓を北向きに建てると不幸になる。」という方がいますが、方角を気にして南向きに建てても、仏様を粗末にしては家も乱れ、お墓もあれてしまいます。
お釈迦様は事の本質を大切に行きなさいと、教えておられます。俗説に惑わされず、本質を子々孫々に正しく伝えていきましょう。
- Qお墓はいつ建ててもいいのでしょうか?
- A
新仏が出た場合、お墓は三回忌までに建てた方がいいといわれるのが一般的なようですが、実際にはそうした決まりはありません。また、縁起のいい日や宗教上意義のある日を選んだり、仏滅や友引を避けたりしなければならないということもありません。自分の中に「いつまでに建てよう」という気持ちがあるのなら、それに従えばよいのではないでしょうか。
事実、こうした縁起に気を奪われるよりも、現実的な観点から仏事のある日を選ぶ人がかなりいるようです。たとえば、故人の年忌法要などがお墓の建立のきっかけとなるのは、それと併せてお墓の開眼供養を行えば、参会者に何度も足を運ばせなくてすむということが考慮されているわけです。また同時に、建立者の綻済状態に合わせることも重要です。それによって建墓が多少遅れても差し支えありません。
仏教では現在・過去・未来を三せとし、もっとも大切なのは現在だと説いています。今を生きている自分たちのことをまず考えるべきだというわけです。故人も、余裕のない状態でお墓を建ててもらっても喜ばないのではないでしょうか。
私たちは、とくに仏事に関して自分私たちは、とくに仏事に関して自分の都合に合わせるのは申し訳ないと思いがちです。そうした気持ちは美しいものですが、伺より大切なことは、できる範囲で真心を込めて供養をすることなのです。現実の生活に追われてしまっていると、お墓に限らず必要に迫られていないものは先延ばしにしてしまいがちです。とはいえ、満足のいくお墓を建てるためにも、霊園や墓石はじっくりと選びたいもの。情報収集だけでも先に始めておくのがよいでしょう。
- Q古くなったお墓はきれいにできますか?
- A
お墓は定期的にお参りをして掃除も欠かさずにしていても、長い間風雨にさらされれば傷んでしまいます。挨や苔がついたお墓は見栄えが悪いだけでなく、石の劣化を早める原因にもなります。また、長年使用していた装飾品が傷むケースもみられます。
そこで最近増えているのがお墓のリフォームです。
リフォームというとお墓を建て替えると思いがちですが、それだけではありません。気になる部分だけを建て替えることもできます。
例えば地震で外柵が大きくひび割れてしまった場合には外柵のみのリフォームを。拝石が古くなってしまい、カロートに雨水や土砂が流入してしまう場合には拝石を新しいものに交換。古いタイプの香炉のためお線香が消えやすく困るといった場合には、お墓全体の雰囲気を損なわず香炉のみを新しいタイプに。植木の傷みが激しい場合には新しい樹木を植栽し、玉砂利を敷く。
このように、さまざまなリフォームを行うことができます。これは、やり方によっては機能の面でもよくなることがあります。その代表的なものが玉砂利で、これは見た目の美しさだけでなく、雑草を防ぐ効果も期待できるのです。墓誌や灯籠、物置台などの装飾品はお墓を引き立て、より身近なものにします。また、お墓に緑を植えれば落ち着いた雰囲気を醸し出してくれるでしょう。このほか、石の加工技術の進歩によって、欠けてしまった部分だけの修復も行えるようになりました。
お墓は故人の終の住処であると同時に、この世に残された人々の心の拠り所です。家をきれいにしておくのと同じように、お墓も常に手入れがされていれば故人も現世の人々も心地よくいられるのではないでしょうか。
- Q年末に姉が亡くなったのを気に田舎からお墓を地元に持ってこようと思っていますが、寺院にするか霊園にするかで悩んでいます。寺院に置くには檀家にならなくていけないでしょうし霊園だと法事等がしっかり出来るか心配なのですが、 寺院と霊園で同じ広さの土地と同じ大きさの墓を購入した時に価格にどれぐらいの開きがあるのでしょうか?
- A
お寺の墓地と、霊園(民間)の、お墓と墓地の総額についてですが、それぞれのお寺の墓地、それぞれの霊園によって、価格がすべて異なります。
ですので、一概にお答えが出来ません。
新しいお墓を選ばれる際に、価格というのは、とても大きな要因のひとつだと思います。
ですので、ご自身のご希望に近い、寺院墓地や霊園を、まずピックアップされて、具体的にお見積りをして比較検討するのが、最も適した方法だと思います。
- Qお墓の銘碑が先祖の名前で一杯になりました。今回、母が亡くなり銘碑をもう1つ建てるべきか?(墓が狭い)銘碑の裏に書くべきか?過去の先祖の古く知らない先祖を末梢整理して、新しく1つ建てるべきか?教えて下さい。
- A
一般的には、墓誌(銘碑)の裏側に、彫刻をします。 石材店に依頼されて、現在ある、墓誌の裏面に、彫刻をなさってください。